先日の土曜日に
保護者の方を対象にした説明会を実施いたしました。
お集まりいただいた皆様、ありがとうございました。


画像の説明


今回お話しさせていただいたのは、
平成30年度に改訂される学習指導要領と
2020年の大学入試改革についてです。


いまのところ、
どうしても大学入試改革
そして英語4技能が注目されていますが、
実は小中高の学習内容を決める学習指導要領が
来年度に改訂されるという事実は
あまり知られていないようです。


改訂のポイントとしては、
まず「何ができるようになるか」を明確にするという点です。


これまで学校教育では主に「教える側が何をしたか」
つまりは授業カリキュラムや回数、教授法などから
教育の質というものを考えていく傾向がありました。


しかし、新しい指導要領では、
より「教わる側がどうなったか」に重きが置かれるようになります。
どれだけ「知識・技能」を身につけて
「思考力・判断力・表現力」を磨き、
「学びに向かう意欲、人間性等」を養っていくことができたか
という点から教育の質を考えていくようになるということです。


これは「良い教育」の定義づけが変わっていくというものだと思います。


学校に限らず、
塾や予備校などの教育機関でも、
「どんな授業をしているのか」という内容重視から、
「生徒が何をできるようにしたか」という結果重視が
より顕著になっていくのではないでしょうか?


もちろん、結果がすべてではありません。
ですが、結果から内容を考えていくということを
あまりにしなさすぎたという反省点もあるのだと思います。


例えば、いろんな意見はあると思いますが、
学校の定期テストで点数が取れない子というのは、
塾の指導や本人のやる気という問題だけでなく、
学校の先生の教育力・指導力不足という要素も見過ごせないはずです。


けれど、多くの学校、特に公立校では、
テストができなかった子を対象にした補講などはあまりないようですし、
教員が単なる「評価者」に成り下がっているきらいもあります。


なので定期テストなどの結果を
生徒個人のの学習問題としてのみ捉えるのではなく、
そこから学校教育の質というものを
考え直していく姿勢というものが
今後求められていくのではないでしょうか?


個人的には、定期テストの一部を全国共通問題にでもして、
学習のペースや定着度を客観的に測り、
各学校の教育内容・方法を考え直していくという取り組みが
あってもいいのではないかと思っています。


それはさておき、
これまでなんとなくごまかしごまかしやってきた
「教育の成果」というものを
より正確にシビアに判断していく上で
今回の学習指導要領の改訂というのは
一石を投じたという点で評価されるべき改革なのではないでしょうか。


(続く)