あなただけの学習法を創り出すために
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短期間で一気に成績アップ請負人の
“さみー ”こと教室長の鈴木です。



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先日、とあるカフェである親子を見かけました。
お母さんは、とても教育熱心そうな方で
陰山英男の徹底反復シリーズを何冊も持って
採点をしていました。

その横でお子さんが算数のドリルを解いていたのですが、
どうやら文章題がわからない様子。
「1人に7本ペンを配ります。8人に配るには何本必要ですか?」
という問題のようです。

お母さんに何度も「ねぇ、これわかんない」
「これで合ってる?」と尋ねていました。

そこでお母さんはこんな対応をします。

「きちんと考えなさい。」
「ちゃんと読みなさい。」

これ、結構みなさんがやってしまうことなんですが、
(わたしも昔そうやってしまったことが何度もあります)
「きちんと考えなさい」「ちゃんと読みなさい」
って実はすごく難しいアドバイスなんです。

「きちんと考える」ってどういうことか
「ちゃんと読む」ってどういうことか
具体的な行動として説明していないからです。

だから子どもはどうしていいのかわからないので
どうしようもなくなってしまいます。

実際に、カフェでみかけた子は
ひとまず数字をいろいろと計算していました。
7+8をしたり、引いてみたり、1をつかったり、、、
なかなか答えにたどり着きません。

それでもお母さんは繰り返します。
「考えなさい」「読みなさい」
あきらかに不機嫌そうな、とっても険しい表情で、
問題文をまったく同じ言い方で何度も読んでいました。

なにをしていいのかわからないことし、
何度読んでも意味がわからないことを
ず〜っと言われ続けるので
子どももしぶしぶ数字を組み合わせて、
出てきた数字をお母さんにいいます。

けれど、お母さんは
きちんと子どもの答えを聞かずに
もう一人の子どもの採点をしながら、
うわの空で受け答えします。
「違う」「違う」「そうじゃないよ」
きっと煩わしくなってきたんでしょう。

最終的に、
その子は問題が解けたのですが、
お母さんは不満な様子。

子どもも答えは出たけれども
よくわかっていない様子でした。
(多分、もう1回解いたら間違えるでしょう)

その後、その親子はお店を出て行ったので、
どうなったのかはわかりませんが少なくても
子どもも親も不満なまま勉強を終えたことは確かです。

おそらく、何度読み上げられてもわかっていなかったところを見ると
あの子は問題のイメージができなかったんだと思います。
だから、ちょっと図にしたり絵に描いたりしてあげれば
式も立てられたり、答えにも納得できたでしょう。
今回の場合はそれが「読んで」「考える」ということだったと思います。

ほんの1分くらい時間を割いて
図に書いてあげれば済んだ話です。
「こうやって考えるんだよ」って具体的に示してあげれば
子どもも納得して「考えて」くれるはずです。

「考える」「読む」というのは
具体的に「どうする」ことなのかを示してあげなければ
子どもはなにをしていいのかわからなくなります。
親もそんな子どもの姿を見てイライラしてしまいます。
最終的にお互いが不満を感じておしまいというわけです。

親子でもついつい使ってしまう「よく考えなさい」、
「ちゃんと読みなさい」という言葉も
気をつけて使う必要がありますね。