単なる暗記ではなく、ニュアンスの違いをおさえて英語をマスターさせる専門家、さみーです。


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本日は従兄弟の結婚式に参列してきました。
牧師さんが言っていたフレーズがちょっと気になったので、紹介します。
(そういえば、結婚式の牧師さんの中には、
本当は日本語ぺらぺらなのにわざとカタコトで話す人がいるらしいです。
その方が雰囲気が出るから笑)

“I’m reading some sentences from Bible.”
(聖書からいくつか文を読みます)

使われているのは
進行形と呼ばれる時制です。
進行形はbe+〜ingで「〜している」と訳すと習ったと思いますが、
これだけでは進行形の感覚は理解できません。

よくありがちなのが進行形を習った後で
「私は彼を知っている」を英語にしなさいと言われると
大抵”I’m knowing him.”とやってしまいます。
ですが、これは不自然な表現です。

「〜している」と訳を覚えただけでは
不十分なのです。では進行形のニュアンスは何か?

それは「イキイキわくわく」です。

まるでピノキオのように
ただの人形に命が吹き込まれるかのように
「生きた感覚」を表現できるのが進行形。

そのイメージから
●何かをしている途中を表す
●繰り返しやっている様子を表す
●いまやっていることが未来につながるのを表す
ときなんかにつかうことができます。

先の「知っている」という日本語からは
イキイキわくわくは感じられませんよね。
とても静的な動詞だからです。
学校では「状態動詞などは進行形にしない」
とならいますが、しないわけではなく
感覚的にしっくりこないことが多いとうだけです。
実際にI'm knowing...という表現も使うことがあります。

今回の牧師さんのセリフは
進行形を単に訳し方だけで覚えている人は
「文を読んでいます」ととってしまいます。
でもまだ牧師さんは読んでいません笑

手元に聖書も用意されていて
いまこれから読む流れの中にいるため、
進行形を使って「これから〜します」といった意味で
使っているのです。

同じようなのを
willやbe going toなんかでも表せますが、
結婚式のように流れがある程度決まっていて、
しかもちょうど今から取り掛かるというときには
”強いキモチを表すwill”だと恣意的な感じがしてしまうし、
”予定の未来に向かっているbe going to”だと
ちょっと固くなるので
“I’m reading “と使っているのです。

これは高校では「近い未来を表す進行形」なんて習うのですが、
それを丸暗記するのではなく、
進行形のニュアンスを押さえた上で表現を学んでいくと
いろんな場面で使える応用力がつきますし、
「ああ、こういうニュアンスで伝えたいからこの表現を選んだんだな」
ということが感じ取れるようになってきます。

こういう視点で文法を学んでみるのも面白くはないでしょうか?
自分の思いをきちんと相手に伝えるためにも
単なる暗記に頼らず、
その表現の中に込められている”わび・さび”をこそ
ぜひ感じ取るようにしてみてください。